劇団赤鬼『BLANK 〜PERRYを待ちながら〜』

シアターエートーでまた面白い公演を観てきました。


【まさかのチケット予約ミス!】


受付で名前を伝えると、「あれ…、どちらで予約されました?」「えっとネットで」「もしかして昨日かな?」メールのフォルダをさかのぼって見ると、昨日の日付で予約確認されたメールが! 「しまった!」 最後列で背もたれがない席(背中が壁に当たる)でしたけど、公演内容が楽しすぎて前のめりで目をかっぴらいて見てたから特に問題なかったです(笑)。逆に最後列でも見やすくて、シアターエートー良い劇場だなぁと思いました。
舞台までの距離が近いし、通路を頻繁に演者が通るので、観劇のわくわく感は充分すぎるくらいありました。


【楽しいに尽きる】


江戸幕府が終わる四年前。和田岬に砲台を作るよう、勝海舟から命じられた男の話。
いやぁ楽しい。歌やダンス・演奏のパートが多くてほぼミュージカルに近い印象でした。暗い表現はほとんどない。随所に散りばめられた笑い。
何かに縛られているようなイメージが一切無く、表現がポップでひたすら楽しい舞台でした。見た後の多幸感がすごい。
江戸時代の設定だけど、現代の時事ワードをガンガン使うのも面白いんです。
(カルロスゴーン、霜降り明星働き方改革Perfume etc…。)



【ゲストのアーティストがおもしろい!】
にこいち、太鼓奏者の木村優一さん、音楽関係の人がゲスト。ゲストもがんがんイジって笑いのパートに参加させる。
木村優一さん、あんなムキムキなのに、とびきりの笑顔で喋りも動きもユーモアもあって面白い方。
普通に生活してたら絶対に聞く機会の無い和太鼓の生演奏もめっちゃ魅力的。太鼓の音は心臓に来る。心臓が躍動する響き。
今日の公演で「和太鼓めっちゃ良くない?」って和太鼓の良さに気づきましたね。自分を鼓舞したいときに聞いてみたいです。

にこいちさんは神戸を代表するデュオ。ギターの音色と爽やかなに響く歌声が、全体の空気を作っていて、ゲストながら重要な役どころでした。
ギャグパートでは、催眠術をかけられて波田陽区、テツandトモ、どぶろっくをやってました。最初波田陽区とテツトモだけだったのが、じろうさんに飽きたって言われてどぶろっくが今日追加になったらしいです。「嫌だ」と言いながらもテツトモのくだりでしっかりテツさんのフリをしっかりつけてやってました。笑
ギターと太鼓の相性もいいし、にこいちは名前だけ知ってて今回初めて生で聴けてめっちゃよかった。
あと、
やっぱり生演奏の人を引き込む力ってすごいよなぁ。音楽の力はすげえ。



【劇団赤鬼】
年齢層がとても幅広い! (いぶし銀の役者さんから、小学生くらいの女の子まで)
からくり人形役のPerfumeを踊ってた3人。初々しい感じの女の子2人が真顔でロボ的棒読みな声で「オコメ! オコメ!」「オサケ! オサケ!」って言うんですよ。可愛すぎですね。3段落ちで3人目頷きロボの女優さんがしっかり肩の抜けた演技で落としてて流石でした
勝海舟役の人が貫禄あってかっこよかった。


【雑感】
やっぱ目で追ってしまう役者って、シンプルに見た目がいい。筋肉があったり、イケメンだったり可愛かったり。後は衣装が良かったり。筋肉と衣装に関しては努力でなんとかなるから、そこは自分も頑張ろう。

演劇で何を追求するかって、本当に劇団ごとに自由だよなぁ。
でも人が集まるのは、楽しい演劇っていう傾向がある、ような気がする。



【終演後】
終演後、会場から外に出ると、一部の出演者がお客さんをお出迎え。丸メガネに赤い帽子のポップな衣装の猫八役の方が。
写真を撮って貰おうか悩んでいると、カップ酒片手に持ったおじさんが写真を撮ってもらおうとしていたので、カメラマンに名乗り出ました。その流れで「僕も撮って欲しいんですが…」と便乗して写真を撮って貰いました。
さっさと写真撮って貰えばよかったんですけど、ストレングスファインダーで「慎重」が1位の資質なんでしょうがない。

お名前を尋ねると行澤(なめさわ)さんという人。キャラクターに合ってて芸名かなぁと思ったら本名のようです。人見知り発動してキョドってしまって上手く会話できませんでしたが、めっちゃ感じのいい人でした。カーテンコールの時に真ん中で喋っていたから座長的な人なのでしょうか。(後で調べたらやっぱり座長でした)



こういう力抜けた演技が出来る人めっちゃ好きです。
「どうやったらあんな脱力感のある演技が出来るんですか?」って聞いたらよかったかな。



観劇したら大体出演者と話せる機会があるんで、前もって質問パターンを考えとこうと思います。来週下北沢に行くまでに作る。